
奈良 春日大社には、900年近く昔より現在まで続く「若宮おん祭り」という祭祀があります。
春日大社境内にある若宮神社の神様を「お旅所(おたびしょ)」と呼ばれる場所へお移しする
「遷幸の儀」が大変印象的な儀式です。
毎年12月に行われ、私は2014年に見ることができました。
奈良を代表する祭祀の一つで大変強烈に記憶しており、
特に覚えている場面を絵本にしました。
印刷は奈良地図ペーパーと同じくレトロ印刷です。

12月17日を中心に数日間行われるのですが、
昼間の行事と夜の行事で大きく変わる祭りの表情がとても印象的。
15日の昼間は大和士に扮した町の人々の大行列が町を歩き、
商店街の中にある「大宿所(おおしゅくしょ)」というところで儀式を行います。

違いを紙の色を使って表現しました。
17日の真夜中が「遷幸の儀」。お松明の炎と行列をなして歩く神職の方の
「おぉぉぉぉーーーー」という声だけが参道に響く、
まさに神秘の儀式です。(撮影厳禁、スマホも禁止!)
春日大社のおん祭りや東大寺の修二会、若草山の山焼きなどなど、
奈良北部は穏やかに見えてなかなかワイルドな儀式が多いなぁという印象を
個人的に抱いております。
- 自主制作
- 体裁/はがき大(100mm×148mm)、蛇腹折り
- 制作時期/2018年3月