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2021-04-04

【プロダクションノート】地図の愉しみ

文豪 志賀直哉の自著から曲解されたキラーフレーズ「奈良にうまいものなし」を知ったのは、奈良通いを初めて数年経ってからでした。その数年間に私は近鉄奈良駅界隈の町中を歩きまくり、お店で食べた料理の数々をsnsに上げまくっておりました。その結果東京の友人から得たコメントが、「奈良っておいしそう」。以来、「直哉に勝った」と吹聴しております。※そんな勝負は、ないw

奈良の友人たちと制作を進め、コロナ前にめでたく完成した近鉄奈良駅界隈の晩ごはんマップは2017年に同じメンバーで作った「朝ごはんマップ」の夜バージョンとして作りました。表紙は飛火野でお揃いです。

制作過程で何より楽しいのが地図にぐりぐりと書き込む町の朝ネタや夜ネタ。子供の頃に憧れた「たんけんぼくのまち」が思わぬタイミングで実現した気分。テレビで見たチョーさんは真っ白な紙にぐいぐい地図を書いていくので「大人ってすごい。こんなことが一発でスラスラできるんだ!」と思っていました。(今ならわかる。一発でスラスラなわけがない。)パソコン作業ではあるものの、奈良に住む友達の町への愛着とか私の好きなものだとかをあの時のチョーさんのように今、私が書き込んでいるのかと思うとテンション上がる上がる。地図のベースとなる道路や鉄道の位置・長さ・太さなどは大きく変えられず主観の入り込む余地がないので、その分上から個人的な思い入れをどのように載せていこうかを考える時間がとても楽しいのです。

愛着のある町の地図を作っている間は町を実際に歩いている気分になるというのも、この制作の面白いところ。コロナ禍の影響で東京で足止めを食らっている今(2021年4月現在)はちょっと切なくもありますが・・・・。行きたい場所に行けることや好きな町に住めることって、何気ないように見えて実はかなり幸せなことなんだな・・・・、と思いつつ、今日も私は奈良の町にぐりぐりと偏愛を刻んでおります。


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